SAPIXに通う我が家の五年生の長女あっちゃんは算数が大の苦手。五年生の春先まではSAPIXのペースになんとか食らいついてきましたが、五年生の夏を迎え、いよいよついていけなくなりました。勉強時間はしっかり取っているのに、毎月のテストで3割も得点できないのです。
週を経る毎に問題を解けなくなり、それに連れて算数の勉強となると態度が悪くなるあっちゃん。どうしても家族の雰囲気が悪くなります。解けない問題を解いても仕方がないので、解く問題を易しめ易しめにシフトさせ、それが成果に繋がった時期はありました。
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しかし、割合分野の学習が本格化した6月以降、毎週のデイリーチェックの成績が再降下。7月度復習テストでは7月度組分けテストに続き、3割を下回る得点を記録する見込みです。
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私にはもはや打ち手なし状態。どうしてこれほどまでに算数ができないのか?あっちゃんには中学受験算数は無理≒中学受験は無理なのでないか?と思いつつありました。ただ、あっちゃんのような算数のできない子は他にもいるはず。そういう子は中学受験しても仕方がないのか?
疑問は次々湧いてくるのですが、答えが出ません。事例を知らないのでわかるはずがないのです。そこで、事例をたくさん見てきているであろうSAPIX算数講師に相談することにしました。その結果、SAPIX算数講師を信じ、あっちゃんの算数勉強方法を大きく変えることにしました。
こちらの記事では、SAPIX算数講師とのあっちゃんに関する相談内容、そしてSAPIX算数講師がおすすめする算数の苦手な子向けの勉強方法について紹介します。
なお、我が家の長女あっちゃんと次女なっちゃんの中学受験にまつわる日々の出来事は、Twitterにて発信しております。もしよろしければご覧ください。
- SAPIX算数講師との相談
- 算数の勉強方法を更なる基礎フォーカスに変更します
- まとめ
SAPIX算数講師との相談
SAPIXに算数の勉強方法について先生と相談させてほしいと電話にて受付に伝えたところ、後日講師より電話すると言われました。そして、待つこと数日、SAPIX授業後の時間(20:30過ぎ)に算数講師より電話がかかってきました。以下、相談したことの概要を記します。
算数の授業にあっちゃんはついていけなくなりました。毎月のテストだけでなく、デイリーチェックや基礎力定着テストですら3割も解けません。
日々の学習でも、従来はテキストの★★レベルの問題までは解いていましたが、最近は★がおぼつかなくなってきたので、★★は半分も解く時間がなくなりました。
算数に一番勉強時間を割いてきたのに、今のままでは成績が上がるようには思えません。どのように勉強すれば成績は上がるでしょうか?
普段はどのような家庭学習をしていますか?
下記の家庭学習をしています。
- 基礎トレ: 毎日解いてます。
- デイリーサポート
- デイリーアプローチ: 授業中に扱った問題の解き直しをしてはいます。ただ、授業後半に解いた問題はあっちゃんにとっては難易度が高過ぎ、解き直しには時間ばかりかかるけれど、学習効果があるのかは謎です。
- デイリーサポート確認編: 以前はCまで解いていましたが、難易度が上がったのか、あっちゃんには解けなくなりました。最近はBも怪しくなってきましたが、AとBまでは解くようにしています。
- 復習と演習: 以前は①~③まで解いていたが、確認編と同様の理由で、最近は①と②しか解かなくなりました。
- テキスト: 以前は★★まで解いていましたが、デイリーサポートと同様の理由で、最近は★★の内、易しめの問題だけしか解かなくなりました。
ベイシックは解いていますか?
上述の勉強だけで手一杯だったので、解いていません。
算数の苦手な子は、基礎ができていないものです。そして、基礎ができていない内に応用問題を解いても、学習効果は乏しいです。
そのため、一番大事なのは、基礎トレ、テキスト★の問題、ベイシックの三点。五年生の秋までにこれらを繰り返し解いてください。そうすると、五年生の後期には、成績が伸びるようになると思います。
仰っていることはわかりますが、それだけでは毎月のテストで得点は上がりません。毎月のテストで得点を伸ばすためには、★★レベルの問題を解ける必要があると思いますが?
テストは、算数の得意な子も受験するので、難しい問題にならざるを得ません。しかし、短期的なテスト結果に惑わされないでください。算数の苦手な子は、基礎トレ、テキスト★、ベイシックを徹底してください。
一番良くないのは、難しいわからない問題を解き続けて、算数を受け付けなくなることです。算数は、問題を解けるようになると楽しくなります。そして、楽しくなると、難しい問題にもチャレンジしたくなるものです。
テキスト★★レベルは今は解けなくて問題ありません。テキスト★が解けるようになれば、★★も自然と解けるようになります。
わかりました。ただ、その自然と解けるようになるタイミングは、あっちゃんのような子でも、六年生の2月までにやってくるのでしょうか?これほど算数の苦手な子だと、間に合わないのでないかと心配しております。
易しい問題なら解けるようになるけれど、中学受験までに中学受験問題を解けるようにはならない、というようなことにはならないでしょうか?正直、中学受験算数はあっちゃんには難しすぎるように感じています。
過去に同じように算数の苦手な子をご覧になってきたのでないかと思います。そういう子でも中学受験に成功しているのでしょうか?
算数を苦手とする子には、6年生の秋になって、ようやく解け始めるようになる子はいくらでもいます。
中学受験算数で一番重要なのは、五年生で取り扱う速度、割合、比の単元で、今はまだ速度と割合を始めたばかりです。学ばないといけないことが10あるとしたら、まだ1を学んだに過ぎません。
講師の感覚からすると、間に合う、間に合わないと言うより、まだ始まったばかり。間に合うか間に合わないかで言うなら、十二分に間に合います。
だからこそ、速度、割合、比の基礎をしっかり身につけてほしくて、そのために、基礎トレ、★、ベイシックの三点にしっかり取り組んでほしいのです。
算数の勉強方法を更なる基礎フォーカスに変更します
SAPIX四年生から五年生にかけての勉強量増加への対処方法にて紹介した通り、SAPIXでは、四年生から五年生に進級すると、家庭学習(≒宿題)の量が1.5~2倍に増えます。あっちゃんのような子がそれに対応するためには、基礎固めに徹するべしと同記事の中で記しました。
しかし、SAPIX算数講師と話して思ったのは、
- 基礎固めをしていたつもりだったが、取り組み方がなお不十分だった。
- 目先のクラス変動を気にし過ぎていた。
ということでした。一方、基礎を固めるべきとの考え方自体に大きな違いはないようにも思いました。違ったのは、やるべきことを徹底できていたかどうか。我が家ではテスト成績のために★★を捨て切ってはいなかったので、徹底できていなかったということなのだと思います。
しかし、徹底できていないのにも理由はありました。その理由は、主に以下の2点です。
- ★★を解けるようになると、目先のテストで点を取れる可能性がある。結果として、クラスが上がる/落ちない可能性が高まる。
- クラスが上がると子供の勉強に対するモチベーションが高まりやすい。
しかし、今のやり方で算数の勉強を続けても成績が上がる気はしません。そして、他の教科の成績が伸びたお陰でクラスは上がりましたが、あっちゃんの算数の勉強に対するモチベーションは下がる一方。勉強方法を変えるタイミングがやってきているのかもしれません。
今後は、SAPIX算数講師の言っていた通り、基礎トレ、テキスト★、ベイシックを確実に解けるようにすることに集中します。そして、★★レベルは解けなくても気にしないようにします。
そうすると、マンスリー確認テストの成績は、短期的には下がることになるでしょう。しかし、それも仕方ありません。急がば回れです。目標は中学受験合格であり、SAPIXのクラス上げではありません。そのための最善を尽くしていきたいと思います。
まとめ
SAPIX算数講師とのあっちゃんに関する相談内容、そしてSAPIX算数講師がおすすめする算数の苦手な子向けの勉強方法について紹介しました。
SAPIX算数講師がおすすめする算数の苦手な子向けの勉強方法とは、つまり、基礎トレ、テキスト★、ベイシックの徹底でした。これを確実に解けるようになれば、算数の成績が伸びる可能性が高いそうです。
本当か嘘かはやってみないと分かりません。ただ、あっちゃんに残されている道はこれしかないように思います。騙されたと思って、少なくとも3ヶ月はこの方法で算数の勉強に取り組んでいきたいと思います。